安定配当株を求めて、投資対象を調べています。
タイムズの黄色い看板でお馴染みのパーク24(4666)は、リーマンショックのときにも減配しなかった累進配当銘柄です。
累進配当とは、減配をせず、配当を維持するか、増配すること。
株主優待もあります。
パーク24の売上高、配当金推移、キャッシュフローについてまとめました。
タイムズを運営するパーク24の実力
パーク24は、単に時間貸駐車場を展開するだけでなく、土地活用ビジネスを通じて「快適さ」を提供していくという企業理念を掲げています。
パーク24は、10月決算です。
3月決算が多い国内企業のなかで、配当金の受取を分散するには決算月の異なる企業を複数持つことが良いです。
パーク24は貴重な10月決算企業ですね。
しかも、優良企業。
パーク24の売上高
売上高は年々増加しています。
所有者の土地を駐車場として活用していくビジネスですが、管理地や運営台数が増えれば収益は右肩上がりに増えていきます。
規模が大きくなるほどに、安定した収入が入るストックビジネスです。
パーク24の社員に聞いてみると、時間貸し駐車場の7割くらいはパーク24ということを言っていましたので、圧倒的なシェアを誇っています。
駐車場件数とその台数が増やしていくことが鍵ですね。
また、カーシェアリングビジネスも当初は赤字でしたが、黒字化に展開し、安定して利益を出すようになっています。
スマホ一つで車を借りられるわけですから、便利なサービスです。
配当金、配当性向
それでは、配当金を見てみましょう。
毎年増配をしているわけではありませんが、リーマンショックのときにも、配当を減額せず、配当を維持している点は評価できます。
営業費用売上倍率
売上-営業利益=営業費用とみなし、売上÷営業費用=営業費用売上倍率を最も重視する指標としています。
「営業費用売上比率」が高いということは、「費用1円あたりの売上も高い」ということなので、儲かる商品であることを意味する。
引用:「99%勝てる株が見つかる本」
1.15以上が望ましいとされていますが、高いほど良いです。
営業費用売上比率はいつもプラスです。単位費用あたりの企業の提供するサービスや商品の平均的な価格と見なすことができます。
営業費用はいつもプラスです。よって時系列データとしての分析対象になります。これは企業の供給の量を表す数量データとして便利な数字なのです。
引用:「99%勝てる株が見つかる本」
営業費用売上比率は、時系列比較に値する分析指標なのです。
重要指標として位置付けていますが、このとろこは下降気味です。
営業キャッシュフローマージン
また、現金を稼ぐ力がないと配当を持続するかは不明です。
そのため、営業キャッシュフローマージンは重要な指標です。
パーク24は、この点、安定して15%以上の営業キャッシュフローマージンがあり、稼ぐ力が強い企業であることが確認できます。
キャッシュフロー
キャッシュフローの動きです。
フリーキャッシュフロー(黄色)が年々上がっており、こうしたキャッシュフローの動きは理想的ですね。
きちんと稼ぎ、設備投資や配当を出すことができる現金創出力。
パークの今後
パーク24は、タイムズペイを導入するなど、時間貸駐車場だけでなく、レンタカーやカーシェアなどのサービスを通じて、事業規模の拡大を図っています。
特にITにも力を入れており、業界初の駐車場オンラインシステムを開発するなど、いかにサービスが使いやすくなるかの工夫を重ねています。
パーク24は買いか
多段階配当モデルを実行すると、「買い」となっていますが、7年後の予想配当利回りはやや魅力の欠けるものです。
多段階配当モデル | ||
株価は割安か? | ||
決算年 | 2019 | |
手順①) | 税引き後営業利益 | 13,560 |
手順②) | 税引き後営業利益の4割を配当総額 | 5,424 |
手順③) | 疑似ROE | 14.3% |
手順④) | 7年後の配当予想金額 | 10,848 |
手順⑤) | 将来の配当利回り | 2.40% |
手順⑥) | 上値目途 (7年後の投資元本) | 1.00 |
(税前) | 配当再投資をすれば、右記の下落が合っても元本割れしない | ▲0.4% |
そして、このところは株価は低迷しています。
4年ぶりの安値圏ですので、買い場が来ているのかもしれません。
売上営業費用倍率が低下傾向にある点は、やや買い意欲を下げてしまいます。
チャートからは買い場と判断できますが、やや投資妙味は薄れていると感じ、私は見送りします。
タイムズのカーシェアはよく利用するので、今後も期待したい銘柄ですが、高い配当性向は、配当狙いとしては逆に躊躇させる水準です。
以上、パーク24を見てみた結果でした。
ではでは。
コメント