日本取引所グループ(JPX)は、国内唯一の取引所運営をしている企業です。
自身が運営する東証1部に上場もしています。
株式市場は、その国の経済を表す大事なところですし、その株式取引のインフラを一手に受けているため、実は超高収益企業であり、安定配当株でもあります。
潰れる心配はほぼありませんので、長期保有にも魅力的な銘柄です。
日本取引所グループ(JPX)の収益力
東証市場の取引関連の収益が40%程度を占めています。
東証での株式取引が活発になればなるほど、JPXに収益をもたらすわけです。
当然、株価が好調のほうが株式市場への参加者が増えるので、JPXにとってもプラスになりますね。
取引所のインフラ企業ですが、東証取引所の9割が日本取引所グループによるものです。
圧倒的シェアを誇っていますね。
株式市場の活況は、日本経済の発展に貢献するものです。
アジアで存在感のある取引所運営に向けて、商品ラインナップの拡充にも力を入れています。
人気の上場投資信託であるETFは、すでに売買代金の5~10%程度を占めるまでに成長しています。
利益の6割を株主へ
株主還元も手厚く宣言しています。
配当性向は60%程度を目安に、配当金を出す方針です。
2015年度から配当性向が60%台に伸びましたね。
ただ、毎年増配する企業ではなく、60%程度の配当性向を目安としているため、収益が落ちたときには減配しています。
安定配当株としては、魅力的ですが、ときに減配するのは株主としては痛いですね。
できれば、減配せずに配当性向60%程度という方針だとベストです。
JPXの株主優待
JPXの株主優待としてクオカードの配布をしています。
100株でもらえるので、優待狙いとしても魅力的ですね。
潰れる心配はありませんので、3年以上保有していれば4,000円のクオカードがもらえます。
株価2,000円であれば、2%の優待利回りとなります。
多段階配当モデルを実行
営業費用売上倍率
売上-営業利益=営業費用とみなし、売上÷営業費用=営業費用売上倍率を最も重視する指標としています。
「営業費用売上比率」が高いということは、「費用1円あたりの売上も高い」ということなので、儲かる商品であることを意味する。
引用:「99%勝てる株が見つかる本」
1.15以上が望ましいとされていますが、高いほど良いです。
営業費用売上比率はいつもプラスです。単位費用あたりの企業の提供するサービスや商品の平均的な価格と見なすことができます。
営業費用はいつもプラスです。よって時系列データとしての分析対象になります。これは企業の供給の量を表す数量データとして便利な数字なのです。
引用:「99%勝てる株が見つかる本」
営業費用売上比率は、時系列比較に値する分析指標なのです。
営業費用売上倍率は2018年度決算予想では、2.31となっています。
超収益力の高い企業ですね。
1円の費用で2.3円で売れているわけです。
営業利益率にも表れています。
営業利益率は50%を超えています。
想像以上に高い収益力を誇っていますね。
多段階配当モデル
2014年度から2018年度(予)の5年間の業績をもとに、多段階配当モデルを実行してみました。
株価は割安か? | ||
決算年 | 2018 | |
手順①) | 税引き後営業利益 | 40,800百万円 |
手順②) | 税引き後営業利益の4割を配当総額 | 16,320百万円 |
手順③) | 疑似ROE | 14.9% |
手順④) | 7年後の配当予想金額 | 32,640百万円 |
手順⑤) | 将来の配当利回り | 3.01% |
手順⑥) | 上値目途 (7年後の投資元本) | 1.26 |
(税前) | 配当再投資をすれば、 | ▲20.6%下落しても元本割れしない |
7年後の株価は、現在の1.26倍という予想です。
全然魅力的ではなかったですね。
投資先としては魅力的ですが、配当もそれほど増えない予想です。
JPXのチャート
JPXの週足チャートです。
2019年3月1日現在の株価は2,000円程度ですが、株価水準としては高くもなく、安くもなくといったところです。
- 株価 1,988円
- PER 22.2倍
- PBR 3.88倍
- 配当利回り 2.72%
PERから見ても、割安というわけではありません。
持ってみたい株とも思っていますが、多段階配当モデルの結果、現在のPERから見るとあまり魅力的な投資先とは言い難いかなと。
でも、持ってみたい銘柄です。複雑な気持ちですが、限りある投資資金を有効活用することを優先したい。
ではでは。
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